生きる目的の大切さをハーバードの教授が語る

今日から学校・授業が始まったという人も多いのではないでしょうか。新しい人生の始まりにクレイトン・M・クリステンセン(ハーバード・ビジネス・スクールの教授)の話を紹介します。

世界で最も影響力のあるマネジメントの権威50人「Thinkers50」の第1位に選出されながらも、ガンにかかり、余命幾ばくもない教授の話には重みがあります。

クリステン教授は
「本当にやりたいことを見つけ、人生を本当に充実させる」
ために、3つのことが大事であると言っています。

①意図的戦略
②創発的戦略
③人生の目的

です。

①意図的戦略とは、「前々から計画的に準備されたことを着々と進めていくという確固たる戦略」、

②創発的戦略とは、「なんやこれ、思ってたのと違うやないか、修正するで、と修正することを恐れない戦略」

です。

教授は1960年代、アメリカでホンダがバイクを売り始めたころのことを紹介していました。

当時ホンダは、
「ハーレーダビッドソンのような大型バイクを、日本の安い労働力と技術力で作って売る」
と考えていました。

しかし、アメリカでは、

「ハーレーダビッドソンに比べると、大したことない」
という評価で、

さらに
「長時間走行するとオイル漏れを起こす」
という欠陥も抱えていました。

全く売れなかったそうです。

1959年(昭和34年)半年で170台しか売れませんでした。

頭を抱えたロサンゼルス支社は、経費節減に努め、移動

手段は日本から取り寄せた小型の「スーパーカブ」に

なったそうです。

ある土曜日、ホンダ社員の一人がスーパーカブに乗って、

ロサンゼルス西部の丘陵地帯に出かけました。

彼はダートを走り回り、心ゆくまで楽しみました。

次の週末、彼は同僚を誘って気晴らしにスーパーカブを乗り回しました。

社員たちが楽しそうに走り回る様子を見た人たちが、

その「ダートバイク」はどこで買えるのかと尋ねてきました。

別の日に、バイク店の人が

「是非、そのバイクを売らせてくれ」

と言ってきたのです。

最初、このバイクはアメリカで売ってないのだと断っていましたが、

次第に、この小型バイクの魅力に気づいた社員は

「もしかして、大型バイクより、小型バイクが売れるんとちゃうか?」

と気付き、ロサンゼルス支社も

「金が無いから、売れるものは何でも売れ」

と柔軟に方針を変更して、売ったところ、

何と1962年には4万台以上売れ、

アメリカで大ブームを引き起こしました。

ホンダの公式HPには以下のように書かれています。
———————————
当時の総理大臣が本田宗一郎へ面談を申し込んできたのである。

アメリカ大統領と会談したときに

「貴国のホンダは、アメリカ人の生活をすっかり変えてしまった」

と言われたからだという。

アメリカ大統領が外交会談でホンダを話題にしたのだ。
(HONDA公式HPより)
———————————

とあるように、アメリカ人の生活を一変させ、社会現象になるほどでした。

こういう、当初の計画から逸脱するのだけど、

柔軟な発想の変更をしていくことを

創発的戦略というのです。

クレイトン・M・クリステンセン教授は、ハーバード・ビジネス・スクールに来るような人は、

5年間で何をするかなどの、明確な計画を持っている人が多いのだが、

そんなものは、自分のキャリアに変更はないという

思い込みにすぎないと断じています。

「とりあえず実地にやってみて、

柔軟に修正に修正を重ね、

本当にやりたいと思えるようなものが見つかったら、

しっかりと計画を立てていけばいいのだ」

ということです。

しかし、

やりたいことを見つけただけでは、まだ不十分なのです。

さらに、クリステンセン教授は言います。

———————————
「あなたも本書の助言を最大限に活かすためには、人生の目的を持たねばならない」

「わたしにとっては、父親、夫、企業幹部、起業家、

市民、研究者として生きていくうえで、人生の目的

をはっきり知ることが欠かせなかった。

目的がなければ、自分にとって大切なものごとを、

どうやって優先できるというのだろう?」

「わたしは学生たちに請け合う。じっくり時間を

かけて人生の目的について考えれば、あとでふり返っ

たとき、それが人生で発見した一番大切なことだった

と必ず思うはずだ。そして学校にいるいまこそ、

この問いをじっくり考える最良のときなのだ」

『イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ』
———————————

ハーバードのビジネススクールで最先端の若者に、

ビジネスとは何かを教えている教授が、

「人生の目的が大事である」と力説しているのには驚きました。

「やりたいことをやりたいだけやる」のが幸せにつながるのではありません。

人生の目的を知る必要があるのです。

人は何のために生きるのか。

昔も、今も、問い続けられていますが、

東洋哲学、仏教ではこのことが昔から教えられているのです。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です